正しき港に本物あり

あるベテラン女優さんのプロフィールを見ていたら、「正港」という字が出てきました。 教育部の「臺灣閩南語常用詞辭典」では、こう説明されています。 指正宗道地的,非冒名的。 (正真正銘の本物、偽物ではないということを指す) "正港 tsiànn-káng" - 臺…

黄身エリア

ネットニュースを見ていたら「蛋黃區」という単語がありました。 日本語にすると、「黄身エリア」 調べてみると、都市中心部の繁華街や商業集積地、交通アクセスがいいなど、いわゆる地価の高いところを指しているようです。 もとはテレビ局の中の言い方だっ…

ザ・台湾のおばちゃん~林美秀

夕べ放映された「路〜台湾エクスプレス〜」、ご覧になったでしょうか。 オープニングに出てきたやかましいおばちゃん。 いかにも台湾のおばちゃんという感じですが、「台湾料理屋のおばちゃん」という役名で演じられているのは林美秀さんという女優さんで、…

留職停薪

コロナウィルスの影響で、台湾の経済界も少なからず影響を受けています。 その関係で「留職停薪」という用語を見かけるようになりました。 この用語について教育部の『重編國語辭典修訂本』では次のように説明がされています。 受雇者因應徵入伍、出國進修等…

控はフェチ

ネットサーフィンをしていたら、抹茶控など「○○控」という表現を見かけました。 「○○控」は英語のcomplexの音訳で「○○依存症/愛好家」という意味です。 もともとがネットスラングらしいのですが、「○○フェチ」という訳し方がいいでしょうか。

社会の窓はダムのこと

男性ズボンのチャックが閉まっていない時、やんわかと「社会の窓が.....」と言いますが、なぜ社会の窓と言うのかというと、昭和23年から昭和35年まで放送されていたNHKのラジオ番組「インフォメーションアワー・社会の窓」が由来とのこと。 この番組は社会の…

「跨ぐ」か、「過ごす」か

何年も台湾に住んでいるのに、今さらで恥ずかしい限りですが、新年を迎えるという表現について、「跨年」と「過年」の2つがあると気づきました。 実は使い方もうまく分かれていて、「跨年」は新年を迎える際に、「過年」は旧正月を迎える際に使われるようで…

冬至と言えば

今日は冬至。 今年も例年通り紅豆湯圓をいただきました。 旧暦で初めて満月が出る元宵節とともに湯圓を食べる冬至。 なぜ冬至に湯圓を食べるかについて、特集がありました。 jp.taiwantoday.tw

茶化してはいけない烏龍

12日の午後に急に飛び込んできた、遠東航空の運航停止のニュース。そのニュースをウォッチしていたところ、出てきた「烏龍」の文字。 news.ebc.net.tw 「烏龍」といえば、真っ先に思いつくのは黒い龍の形から名付けられた烏龍茶。続いてうどんの音訳である烏…

謝罪もいろいろ

覚えておきたい中国語、謝罪の言葉 台湾華語(中国語)を勉強すると、日常的には「不好意思」をよく使うのですが、実はちょっと軽い言い方だったりします。 日本語のニュアンスとしては「ごめん」という感じでしょうか。 ちなみに「pháinn‑sè(歹勢)」とい…

〇年級(○年生)

新聞などを読んでいると、たまに「〇年級」という表現に出くわすことがあります。 一般的な中国語では「〇年級」は「〇年生」という日本語訳ですが、下の引用記事に「七年級生珍貴回憶!」(7年生の輝かしい思い出)とあるように素直に7年生と訳してしまうと…

宝石店の「分」

宝石店の前にあった看板30分19,800元からって、サプライズ演出プランと思っていたところ、「○○分」とは日本語で言うところの「○○カラット」らしい

身在曹營心在漢

今回もInstagramで知った故事成語より 冒頭の「人在漢心在楚」 後に頻出する「楚」にかけて、「身在曹營心在漢-身は曹営に在れど、心は漢に在り」という故事成語をもじったものですが、実はかなり熱い成語です。 出典は『三国志演義』です。 敵将曹操に投降…

朝秦暮楚

意外に見落とされがちな語学学習の肝; 文化や歴史的な背景を知ることもとっても大切 知り合いのInstagramを見ていた時にそれを痛感しました。 そこにあったのは「朝秦暮楚」という四字熟語秦と楚が取り上げられているので、恐らく戦国時代のことだろうなと…

月見に焼肉

中秋の名月といえば、日本では月見団子ですが、台湾では月餅とBBQが代表的な季節の食べ物となっています。 中秋節の前後には軒先や道端でワイワイとBBQをする光景が広がり、ニュース番組ではBBQの注意点などに関するニュースが流れます。 月見とBBQ、少し似…

リンゴのない、リンゴパン

スーパーで会計した時にレジの隣で割引されて売られていた「蘋果麵包」(りんごパン)。 気になったので、買ってみたところ、素朴でやや甘めなパンで、りんごっぽさは全くありませんでした。 原材料表示を確認しても、りんごの文字はありませんでした。 1959…

110年の流浪の先

今年も七腳川部落の豊年祭に参加してきました。 その際に七腳川部落の南方にある壽豐で七腳川事件110周年を回顧する展示があるとのことで、現在までに続く七腳川事件の影響を学ぶために足を運んできました。 アイデンティティの喪失と模索 そんな言葉しか見…

七腳川事件

花蓮近郊の代表的な観光地、慶修院。徳島県・吉野川沿岸からの移民を中心に形成された移民村・吉野村の信仰の中心として、大正6年(1917)に「真言宗吉野布教所」として開かれました。 吉野村は台湾東部の代表的な移民村ですが、その前史には日本の官憲とア…

消しゴムの乱

今年1月の大學學科能力測驗(センター試験に近い試験)のが行われる朝に蔡英文総統が投稿したインスタグラムが物議をかもしました。 www.instagram.com 消しゴムを指す「擦子」という単語について、呼び名が違うと議論になり、果ては総統自らオンライン上で…

寿司米から

台湾のスーパーをのぞくと、「壽司米」なるお米が売られています。 調べてみると、寿司を作るのに適したお米のことを指しているようなのですが、台梗9號という品種のお米も指しているようです。 この台梗9號は台湾が経済成長を遂げ、米消費量が減少に転じた…

英才教育の青菜?

今回は不思議な野菜名シリーズ。 台湾でゆで野菜を注文する時に「A菜」という青菜を見聞きすることがあります。 このA菜は本来本島萵苣、台湾萵苣、台湾萵菜と呼ばれ、結球しないレタスの品種の一つです。 かつては鴨などの餌として使われたことから「鴨菜」…

銅板の価値

数年前にマクドナルドでハンバーガーとドリンク類の組み合わせを50元で販売する「銅板輕鬆點」というミニセットが始まりました。 www.mcdonalds.com.tw 「輕鬆點」というのはお手軽なセットという意味合いだというのは何となく分かったのですが、「銅板」と…

下水を、すする

台湾のB級グルメに「下水湯」なるものがあります。 日本人的には吐き気を催しそうなものですが、中国語においては「下水」は動物の内臓(モツ)を指します。 台湾では、特に鶏や鴨の内臓を指すようで、牛モツなど、他の動物の内臓は牛雜など、「雜」の字を使…

台湾茶、なぜうまい

台湾みやげとして人気の台湾茶。 専門店では、凍頂烏龍茶や東方美人茶など、いろんなお茶が並びます。 台湾茶がなぜ美味なのか。 その美味たる理由については高温多雨の気候や高山での栽培などが紹介されることが多いですが、植物学的にはもっと違った見方が…

タピオカを知るなら

好きなラジオ番組のFacebookのタイムラインにタピオカナビゲーターの梅村実礼さん出演との記事。 www.facebook.com リンク先のサイトはタピオカ愛にあふれていて、正しいタピオカのお勉強ができます。 www.tapioca-navi.jp

ちまきな南北問題

今年も端午の節句が近づいてきました。 それに合わせるかのように目にしたり、飛び交ったりするのがちまき。 中国古代屈指の詩人で端午の節句にあたる旧暦の5月5日に入水自殺した屈原の弔いとその屈原の亡骸を魚が食べないようにとのことで、竹筒にご飯を入…

台湾人学生が見た日本の高校生活

台湾人学生から見たら、日本の高校は不思議だらけかも。 そんな台湾人学生から見た日本の高校生活をこの動画で紹介されています。 #丁小雨 youtu.be

数奇な運命の青菜姫

今回は音訳が生んだ悲劇の単語。 ゆで野菜を頼むと、「大陸妹」という青菜が出てくることがあります。 この野菜、福山萵苣というレタスの仲間で、食感もレタスらしいシャキシャキ感を感じられます。 さてその愛らしいネーミングについてはやはり台湾語が関わ…

高麗由来の野菜?

前回に引き続き、音訳が生んだ不思議な単語。 日本でもお馴染みのキャベツ、台湾では「高麗菜」と表記されます。 「高麗」というと、朝鮮半島や韓国を連想しますが、その由来を調べるとどうもそうではないらしいのです。 台湾にキャベツが持ち込まれたのは17…

バカなる麺

留学ビザなどの申請でお世話になる移民署。 その近くに傻瓜乾麵、日本語で「バカ麺」なるものを看板に掲げる食堂があります。この不思議な名前の麺を注文すると、茹で上がった麺にラードとネギがかけられたものがサーブされます。これに烏醋(ウスターソース…