台湾タイム
台湾にも沖縄タイムならぬ、台湾タイムなるものがあります。
大きなプロジェクトが遅れたり、時間にルーズだったり、時間厳守ということが必ずしも徹底されていないのが台湾の時間空間です。
その最たるものはMRTの時刻表でしょうか。
つい最近まで列車は必ずしも時間通りに来ないという認識のもとで、次の列車の到着時間が秒単位で表示される一方で、時刻表はありませんでした。
どうも台湾人の時間感覚は極々近い時間軸の中で物事を考えるようです。
数ヶ月先、数年先の見通しは苦手なようで、その場しのぎ、現場対応ということが比較的多いのが時間軸から見た台湾人気質のように感じます。
さて厳格な時間意識は近代化の過程で生まれたものという考え方があります。
近代化経験が日本と差があるため、時間感覚についてもこのような違いが出ているのではないかと思います。
もちろん細かいことにとらわれない南国気質も少なからず影響しているでしょう。
しかし現代社会において時間感覚が強く必要とされているのは学校生活や会社生活の中、つまり近代的な空間が多いことを考えると、社会の近代化の経験や程度が大きく作用しているのではないかと思われます。
どちらが進歩的、遅れているというものではないのですが、近代というキーワードを考える上では一つの指標になるのではないかと思います。