溫體牛
最近注目の台南
その台南の隠れた庶民グルメが「牛肉湯」(牛肉スープ)で、これを食さずして台南を語ることなかれと言いたくなるほどの美食
さてその牛肉湯を求めると、「溫體(牛)」の字が目に飛び込んでくることがあります。
これは前の晩や深夜に絞めて冷凍も冷蔵もしていない牛肉のことで、すこぶる新鮮なのですが、見た目は普通の牛肉とは違い、どす黒い色をしています。
溫體牛は台南以外ではなかなかお目にかかれないのですが、それは善化牛墟、鹽水牛墟と、主要な「牛墟」(牛の定期市)が近隣にあるからというのが大きいようです。
冷蔵・冷凍処理をしないということは、一方で腐敗のリスクが常に付きまとうため、溫體牛の提供のためには流通上屠殺場が近くにある必要があります。牛肉湯は早朝から朝食として提供されていますが、それは深夜に絞めることと腐敗リスクと関係があるようです。
なお牛肉湯そのものは以前からあったようなのですが、ポピュラーになったのは最近とのこと。観光局による後押しもあったようです。