MRT(捷運)は地下鉄か
台北の代表的な鉄道であるMRT(捷運)
そのほとんどの路線が地下区間を走行することから、地下鉄と訳されることが間々あります。
しかし文湖線の松山空港駅の前後の区間を除くと、全て高架区間であり、淡水信義線も民権西路から淡水までの比較的長い区間を地上に出て、走ります。
また台鐵こと、台灣鐵路では「捷運化」を推進しています。
となると、MRT(捷運)は単純に地下鉄というわけではなさそうです。
辞書で意味を確認してみましょう。
MRT:Mass Rapid Transit(大量高速輸送機関)
捷運:大眾快速運輸系統,由英文Rapid Trans Portation意譯而來。(大衆高速運輸システム、英語のRapid Trans Portationの意訳)(『新編國語日報辭典』)
いずれも高速運輸機関という意味で、「地下鉄」というニュアンスは含んでいません。
ちなみにwikipediaでは日本の「都市高速鉄道」の概念とほぼ同等と説明されています。
いずれの訳も「高速」というニュアンスが含まれますが、これは新幹線のような高速鉄道ではなく、バスや路面電車などの従来型の交通機関よりも速いという意味だと思われます。
ということは、MRT(捷運)は大まかに都市交通(都市内鉄道)という意味になりそうです。
とはいえ、一概に「地下鉄」という訳がよくないという訳ではなく、TPOや受け手によって「地下鉄」と意訳してもいいと思います。
訳も使いよう、ですね